Windows 11 WSL2 環境での Git インストールガイド
こんにちは!今回は、Windows 11 の WSL2 環境で Git をインストールする方法について解説します。Neovim/LazyVim ユーザーの方で、Fish shell を使用している環境を前提としていますが、他のシェル環境でも応用可能です。 個人的には、もし github を使用しなくてもローカルでコミットすると履歴管理になるのでおすすめです。
Git とは?
Git は、コードのバージョン管理を行うためのツールです。複数人での開発や、自分一人でも変更履歴を追跡できるため、現代のソフトウェア開発では欠かせないツールとなっています。
主な特徴:
- 変更履歴の管理
- ブランチによる並行開発
- リモートリポジトリとの連携
- コードのバックアップ
WSL2 環境での Git インストール
WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)環境では、Linux のパッケージマネージャーを使用して Git をインストールします。Ubuntu 環境を例に説明します。
パッケージリストの更新
まず、パッケージリストを最新の状態に更新します。
sudo apt update
Git のインストール
次に、Git をインストールします。
sudo apt install git
インストールが完了したら、バージョンを確認してみましょう。
git --version
以下のように出力されればインストール成功です。
git version 2.34.1 (または、それ以降のバージョン)
Git の初期設定
Git をインストールしたら、基本的な設定を行います。
ユーザー情報の設定
Git を使用する前に、ユーザー名とメールアドレスを設定する必要があります。これは、コミット履歴に記録される情報です。
git config --global user.name "あなたの名前"
git config --global user.email "あなたのメールアドレス"
エディタの設定
コミットメッセージなどを編集する際に使用するエディタを設定します。Neovim を使用している場合は以下のようにします。
git config --global core.editor "nvim"
設定の確認
現在の設定を確認するには、以下のコマンドを使用します。
git config --list
Fish shell での Git 設定
Fish shell を使用している場合、bash や zsh とは少し設定方法が異なります。以下では、Fish 用の Git 設定を行います。
Fish 用の Git エイリアス設定
Fish の設定ファイル(通常は~/.config/fish/config.fish
)に、Git のエイリアスを追加すると便利です。
# ~/.config/fish/config.fish に追加
alias g="git"
alias ga="git add"
alias gc="git commit"
alias gco="git checkout"
alias gs="git status"
alias gd="git diff"
alias gl="git log"
Fish 用の Git プロンプト
Fish shell で Git の状態をプロンプトに表示するには、以下のようにします。
# ~/.config/fish/config.fish に追加
if type -q fisher
fisher install jorgebucaran/fish-git-util
end
これにはFisherというプラグインマネージャーが必要です。まだインストールしていない場合は、以下のコマンドでインストールできます。
curl -sL https://git.io/fisher | source && fisher install jorgebucaran/fisher
Git の基本的な使い方
Git の基本的なコマンドを紹介します。
リポジトリの初期化
新しい Git リポジトリを作成するには、以下のコマンドを使用します。
git init
ファイルの追跡
変更したファイルをステージングエリアに追加します。
git add ファイル名
すべての変更ファイルを追加する場合:
git add .
コミット
ステージングエリアの変更をコミットします。
git commit -m "コミットメッセージ"
リモートリポジトリの追加
GitHub などのリモートリポジトリを追加するには:
git remote add origin https://github.com/ユーザー名/リポジトリ名.git
プッシュ
ローカルの変更をリモートリポジトリにプッシュします。
git push -u origin main
誤ったコミットを修正する方法
開発中に「あ、このコミットはまずかった!」と思うことは誰にでもあります。Git にはそんなときのための機能がいくつか用意されています。
git revert:コミットを打ち消す
git revert
は、過去のコミットを打ち消す新しいコミットを作成します。歴史を書き換えるのではなく、「打ち消しコミット」を作るため、チーム開発でも安全に使えます。
# 直前のコミットを打ち消す
git revert HEAD
# 特定のコミットを打ち消す
git revert コミットID
例えば、誤ってパスワードをコミットしてしまった場合などに活用できます。
git reset:コミット履歴を書き換える
注意: git reset
はコミット履歴を書き換えるため、プッシュ済みのコミットには使用しないでください。
# 直前のコミットを取り消し、変更はステージング状態に戻す
git reset --soft HEAD^
# 直前のコミットを取り消し、変更は作業ディレクトリに戻す
git reset --mixed HEAD^
# 直前のコミットを完全に取り消し、変更も削除する
git reset --hard HEAD^
コミットメッセージの修正
直前のコミットメッセージを修正するのは簡単です。
git commit --amend -m "新しいコミットメッセージ"
これは実際には新しいコミットを作成し、直前のコミットを置き換えます。
まとめ
この記事では、Windows 11 の WSL2 環境で Git をインストールし、基本設定を行う方法を解説しました。Git は開発ワークフローの重要な部分であり、効率的な開発に欠かせないツールです。
次回は、LazyGit の導入と使い方について解説する予定です。LazyGit は、Neovim との統合が優れており、コマンドラインから Git を操作するよりも直感的にバージョン管理ができるようになります。
ご質問やご意見があれば、コメント欄にお寄せください!